シ ソ
シソ
<シソ科シソ属>
●主な栽培地 川前町
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シソは漢字で「紫蘇」と書きます。これは漢名に語源を発するもので、昔、蟹を食べてひど い食中毒で死にかけた若者にシソの葉を煎じて飲ませたところ回復したことから、紫の蘇る草 の意を表しているといわれます。日本でも刺身などの生魚に、シソの葉や花穂が彩りに用いら れますが、これも紫蘇の薬効から生まれた組み合わせといえます。
シソの歴史は大変古く、縄文時代の遺跡からシソの種実が出土していることから、原産地と される中国から、2500年前にはすでに日本に伝わっていたという説もあります。栽培が始 まったのは平安時代で、この時代の医学書である「本草和名」には、薬や漬物に用いられたと いうことが記されています。
かつては農家ならずとも、一般のお宅でも自家製の梅干しを大きな甕かめに漬け込んでお弁当や おにぎりに用いていました。シソの旬は、青シソが 6 月~ 9 月、赤シソが 6 月~7月であり、 これはちょうど梅の実が熟し、梅干し漬けの仕込みが始まる頃です。シソは自生する力も強く、 前年のこぼれ種が発芽しただけでも十分育つため、田畑の畦などに群生している風景はよく見 受けられますが、きちんと自家採種して畝をたてて栽培している人は、意外に少ない作物です。
生産の歴史的由来
川前
↑葉がちりめん状に縮れた川前町の青じそ
シ ソ
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栽培者の畑では、毎年3種類のシソが栽培されています。一つは一般的な青じそ、もう一つ は葉がちりめん状に縮れた青じそ、そしてもう一つは葉の表面が緑色で裏面が赤紫色のしそで す。
この中で最も長く栽培されているのは、ちりめん状の葉をもつ青じそで、現栽培者の祖父母 の代より100年以上は続いています。
いわき市内でシソの葉は、梅干しと一緒に漬けこまれるほかに、味噌をはさんだ唐辛子をシ ソの葉で巻いて焼く切腹唐辛子、細切りの大根を巻いた漬物など、伝統的な郷土食に用いられ ています。
川前町では、シソの実をしょう油、麹とともに漬け込むしそ の実漬や、きゅうり、みょうが等とともに味噌で漬け込む味噌 漬、乾燥したシソの葉を少量の油としょう油とともに炊き立て のご飯に混ぜ込むしそご飯など、栽培者のみならず近隣の農家 でも、昔からシソを余すところなく用いてきました。
春の訪れの遅いこの地では、春蒔きの野菜の育苗のほとんどが、ハウス内でのポット蒔きか ら始まります。4月下旬、育苗箱に種をばら蒔きし、約10㎝程度の苗に生長するまで置きます。
田植えが終わり、気温が安定する 5 月下旬以降、高さ10㎝、幅30㎝ほどの畝に野菜配 合肥料や油かすを施し定植します。
気温の上昇とともに草丈が伸び、葉が大きくなります。その都度採って薬味として使えます し、裏が緑色のしそは梅干し漬けに用いると、両面紫色の赤シソよりも鮮やかな赤を発色し、 梅干しがきれいな色に漬け上がるといいます。
9月を過ぎると花芽がつき、花が落ちたところにシソの実が確認できます。葉を保存したい 場合は、実がつく手前の、まだ葉が軟らかい内に、根ごとおこして日陰で数日間乾燥させて、 冷蔵庫に入れておきます。
◆しその実漬
9月下旬には花が咲き、花が終わった順に実を つけます。花が全部落ちてしまわない、実が未熟 なうちに摘み取ります。
そのしその実1升に対し、しょう油と麹を各1 升ずつ、好みで唐辛子(栽培者は4~5本分)を 刻んで混ぜ合わせ、麹の塊がなくなるまで置けば 出来上がりです。清潔な瓶に詰めて冷蔵庫で保管 すれば長持ちします。
川前町
それぞれの持ち味、三種の紫蘇
栽培方法